バレンタインデーが近づくとヴァンパイアコンセプトの曲が聴きたくなる女、それが私である🧛
アイドルと吸血鬼(ヴァンパイア)
アイドルとヴァンパイアは親和性が高い説。
ENHYPEN『Bite Me』
ENHYPEN、エナプが吸血鬼をコンセプトにしているのはご存知のとおり。ちょっと特殊なのは彼らが「ぼくはKPOPアイドルで萩尾望都先生の『ポーの一族』がやりたいんだ!」というPDのカルマから生まれたため(大嘘)、単に「美女の生き血を吸う」よくある吸血鬼ではなく、"少年の姿のまま永遠の時を生きる運命を背負わされた”存在ということだ。少年美・モラトリアム・さ迷える異邦人萌えのPDをもつと大変である。
『ポーの一族』シリーズは、西洋に伝わる吸血鬼(バンパネラ)伝説を題材にした、少年の姿のまま永遠の時を生きる運命を背負わされた吸血鬼エドガーの物語。成長の代償に失うもの、大人になれない少年の姿が描写されている。200年以上の時間が交錯する構成で、舞台は18世紀の貴族の館から20世紀のギムナジウムまでさまざまである。
ただ、アイドルのモラトリアム性(大人になる前に卒業するか、アーティスト方面に移行する)と、この『ポーの一族』コンセプトは一見するとそう悪くないように思える。
問題としては、こんなガチガチに固められた設定を再現するにはそれに見合ったスキルと経験が必要で、それを獲得している頃には成長が速いティーンエイジはすっかり「少年」ではなくなっている点だ。
そんな、すっかり成長したエナプが貫禄の吸血鬼姿を披露したのが神曲『Bite Me』である。
もうこれでええやん。最高の最高。
THE BOYZ『Drink It』
さて、吸血鬼コンセプトは何もENHYPENだけのお家芸じゃないってことで、THE BOYZ(ドボイズ、ドボ)の『Drink It』。これ楽曲もMVもメチャクチャいいのにあんまりMV回ってないと思ったら、どうやら活動曲じゃなかったみたい。
わりと正統派な吸血鬼観、血を渇望、日光浴びれない、煙のように消えて移動する…が、アウトローな若者達の閉塞感と破壊願望にうまくマッチ、かつ吸血相手が同じグループのメンバーだったり、しっかりゴシック衣装姿も披露したりと贅沢な内容になっている。
何よりさすがRoad to Kingdom優勝者。安定したパフォーマンスと表情演技。人数が多くてもダンスの息があってシルエットが綺麗。
テミン『Thirsty』
歳をとらないことで有名なSHINee テミンのソロ曲。恐ろしいことに歳をとらないどころか若返ってる説もある。
(30歳成人男性のはず…😠)
内容は吸血鬼モノあるある?な「血が欲しい=貴方が欲しい」系恋愛ソングで、血に飢えるテミンちゃんを魚眼レンズで撮影して覗き見演出してるところにじゃっかんの癖を感じるものの、わりとベーシック?なテミンちゃんである。
といより、曲云々よりこの人の現在進行形で衰えない少年性が何より見どころ。
少年性って肌のハリツヤとか童顔とかでなく透明感のことだとよく分かる。なんなら中谷美紀様は女性で大人顔だが誰よりも潔癖な少年性があった。
私立恵比寿中学『禁断のカルマ』
ナムジャ続きなのでここからはヨジャでも。といってもJPOPから。
私立恵比寿中学『禁断のカルマ』。吸血というタブーに葛藤するヴァンパイアと恋愛御法度(という建前)ながら恋に焦がれるアイドルをだぶらせたキャッチーな良曲。2013年放送のテレビ東京ドラマ「ヴァンパイア・ヘヴン」のオープニングテーマとして制作された。
≠ME(ノットイコールミー)『チョコレートメランコリー』
さっしーこと指原莉乃がPDを務めるアイドルグループ≠ME(ノットイコールミー、ノイミー)からはバレンタインデーにうってつけの『チョコレートメランコリー』。こちらは吸血鬼コンセプトと明示されてないものの、おそらく裏テーマだろうから紹介。というか可愛いから単純に紹介する。
さっしーは自身がそもそもドルオタ(ハロオタ)だった経歴からか、なんというかバランス感覚がいいんだと思う。
不思議なもので、露出度が高いKPOPヨジャドルと露出度が低いJPOP女性アイドルでは後者のほうが生々しくエロい場合があるんだけど、さっしーはその辺徹底している。
注目はスカート丈で、ひらりと広がるスカートからは性的な眼差しは排除され、少女が憧れる可憐さだけが存在している。
おそらく某少女歌劇団も参考にしてるであろう曲調や振り付け、ダークで尖ってでもちゃんと可愛くて、刺さる人には猛烈に刺さる。
演劇女子部ミュージカル『LILIUMリリウム 少女純潔歌劇』
こちらは曲という趣旨からは外れるが、おそらくアイドルが吸血鬼を表現するにあたってもっとも正解だと思われる、演劇女子部ミュージカル『LILIUMリリウム 少女純潔歌劇』。
『演劇女子部 ミュージカル「LILIUM-リリウム 少女純潔歌劇-」』(えんげきじょしぶ ミュージカル リリウム しょうじょじゅんけつかげき)とは、モーニング娘。'14(当時)の鞘師里保とスマイレージ(後のアンジュルム)の和田彩花が主演を務めた演出家・脚本家の末満健一書き下ろしのミュージカルである。
『TRUMPシリーズ』と呼ばれる一連の吸血鬼ミュージカル作品の一作で、舞台という限られた空間と時間だからこそ刹那の少女時代を永遠に閉じ込めることに成功している。
宝塚 花組公演『ポーの一族』
舞台といえば、もう本家『ポーの一族』を公演しちゃった宝塚花組も念の為記載しておく。
主役のエドガーを演じたのは当時男役トップだった明日海りお。月組のW二番手時代に一度だけ観たことがあって正統派な美少年役者だった記憶。
ちなみに制作発表会にて原作者の萩尾望都先生は
「この世のものとは思えないものを観て、頭がどっかにいってしまいました……(笑)。なんと言っていいのかわかりません……」と感動しきりの様子。
だったらしいので何より。