2023/12/16-17 韓国インスパイアアリーナで行われたテミン ソロコンサート『METAMORPH (メタモフ) 』のライブストリーミング視聴感想です。
※先日公開した感想記事を非公開にしこちらにまとめております。
テミン ソロコン『METAMORPH (メタモフ) 』
Weverseのライブストリーミング配信で視聴。16日一瞬遅延したのはおそらく我が家のポンコツWi-Fiのせいで17日は通信不良なく視聴できました。字幕もスムーズで良かったです。
感想は2days混在。
白テミンとか黒テミンは衣装の色です。章の区切にちょうどよかったので使ってます。
セトリ
SE | Guess Who | 正規1集『Press It』 |
---|---|---|
1 | The Rizzness | ミニ4集『Guilty 』 |
2 | Advice | ミニ3集『Advice』 |
3 | 일식 (Black Rose) | 正規3集『Never Gonna Dance Again : Act 1』 |
4 | Criminal | 正規3集『Never Gonna Dance Again : Act 1』 |
MC (衣装チェンジ) | ||
5 |
유인 (Impressionable) ※ |
正規3集『Never Gonna Dance Again : Act 2』 |
6 | Heaven | 正規3集『Never Gonna Dance Again : Act 2』 |
7 | Strings ※ | ミニ3集『Advice』 |
8 | 제자리 (Not Over You) ※ | ミニ4集『Guilty 』 |
MC (衣装チェンジ) | ||
9 | She Loves Me, She Loves Me Not ※ | ミニ4集『Guilty 』 |
10 | Light | ミニ3集『Advice』 |
11 | Famous (Korean Ver.) | 日本ミニ3集『Famous』 正規3集『Never Gonna Dance Again : Act 1』 |
12 | WANT | ミニ2集『WANT』 |
13 | 괴도 (Danger) | ミニ1集『ACE』 |
ダンサー紹介 | ||
The Rizzness performance video (衣装チェンジ) | ||
14 | DOOR (Korean Ver.) | 日本ミニ2集『Flame of Love』 |
15 | Guilty | ミニ4集『Guilty 』 |
16 | MOVE | 正規2集『MOVE』 |
MC | ||
17 | 오늘 밤 (Night Away) ※ | ミニ4集『Guilty 』 |
18 | Blue ※ | ミニ4集『Guilty 』 |
アンコール (衣装チェンジ) | ||
19 | 이데아 (IDEA:理想) | 正規3集『Never Gonna Dance Again : Act 2』 |
MC (写真撮影タイム) | ||
20 | Pansy | 正規3集『Never Gonna Dance Again : Act 2』 |
21 | 사랑인 것 같아 (I Think It’s Love) | 正規3集『Never Gonna Dance Again : Act 2』 |
22 | Identity | 正規3集『Never Gonna Dance Again : Act 2』 |
※印=パフォーマンス初披露
黒テミン (1曲目〜4曲目)|羽化
SEは「Guess Who」ベースに「WANT」もリミックスされてたかな。客席のボルテージが次第に高まり、いよいよテミン登場。天使は天から遣わされるから天使です。
まさかのステージ上空、吊物上にテミン様は立っていた。吊物はほぼ正方形で底面に照明機器が並ぶ。テミンの下に光がある。「光あれ。」によって世界が生み出されたのなら、光の上は生み出される前の胎児だ。そこから始まる「The Rizzness」。
吊物がゆっくり下降しながら回転する。随分大掛かりな舞台装置を作りあげたもので、なんと360°ぐるりと回る。途中テミンは逆さまで宙吊りとなり、観てるこっちはキャップが脱げないかとドキドキするし、そもそも落っこちるんじゃないかとヒヤヒヤするが、そこはテミン様。キャップのツバに隠れて表情は窺えないものの、危なげなくやりきり、曲の終わりとともに(やっと)地上に降り立つ。
もう、「ついて来い」の世界。これがテミン。これが『METAMORPH (メタモフ) 』。
分かったら黙ってついて来い、と言わんばかりのオープニング。
それにしても今回は曲のアレンジや繋ぎのインストが素晴らしい。
「The Rizzness」後のインスト、次第にテンポが走り音が歪み不協和音が頂点に達した直後の銃声、驚いた次の瞬間美しいピアノの旋律が空気を一瞬で塗り替えてからの「Advice」。
そしてスタイリングも素晴らしい。黒髪テミン。メッシュ仕様。
衣装はオールブラックで説明むずいけどsacaiっぽい感じのストリートとミリタリーがミックスされたようなやつ。素材がマットとツヤのパッチワークで照明の反射をかなり意識してると思われ。で、これが腕とか腰回りとか着脱可能でジッパーも至る所についてるので、曲の進行とともに脱がされ、テミンの肌面積が増えていくという画期的代物。ぜひ担当者に特別手当をつけてほしい。
また、テミンの肉体がすーばらしい。仕上げてきたね!あの肋骨の陰影の美しさ、見ましたか?テミン様は肋骨の凹凸が生み出す陰影まで美しい。
「Black Rose」をまさかやってくれると思わず。(めちゃくちゃ好き)からの「Criminal」。多分アップテンポにしてバンドアレンジきかせてて、これがもーーーーうとんでもなくカッコイイ。(公式で音源出してくんないかな)
"もう潔白でないぼく”からのダンスブレイクで強烈にぶちかまし、からの、フロントジッパー全開、からの、女性ダンサーに両側から肩はだけされてからの、「もっと狂わせてくれ」でしょ。狂ってるのよ、こっちは、客席は。十分に。そして2度目のダンスブレイクからの上着脱ぎ捨て。
ここまで20分ちょっと。
この人がKPOPに存在することにKPOPは感謝すべき。テミンがテミンでいてくれることがどれほどありがたいか。
そんで『METAMORPH (メタモフ) 』。変態ってあれです、あのテミンちゃん大嫌いな卵→幼虫→蛹→成虫の過程。脱皮じゃん、羽化じゃん、コレ。
白テミン (5曲目〜8曲目)|夢魔
MCでは相変わらずのテミンちゃん。バックにはけずその場で衣装チェンジ。脱ぎ捨てた黒のジャケットの代わりにスタンドカラーの白シャツを。胸元にあしらわれた細かいフリルがノーブルで貴公子然としてるのに、ボトムスはテカテカのエナメルパンツで膝部分のジッパーから素肌がチラ見えするのが倒錯的。
そして、🐣「次はみんなを誘惑する曲です」の宣言から始まるのが今公演が初披露となる「Impressionable」。やだテミンちゃん、どうして私の好きで観たかった曲知ってるの?愛?
暗転したステージに紫の照明が当てられ浮かび上がるテミンと6人の女性ダンサー達。女性ダンサーみんな黒の衣装だからテミンの白シャツがより際立つ。雨音のようなポンポンとした軽めの打楽器音の間にズーンという重低音の響き。女性ダンサーの艶かしいコレオと相まって一気に妖しげなムード。黒テミンのアグレシッブさから一転、ゆったりとした展開で"染みこんだ毒のように広がる”夢魔の世界。テミン、天使だと思ってたけど夢魔だった。もうコレオが天下とってるし、女性ダンサー様全員上手すぎて相乗効果えぐい。このパフォーマンス定期的にやってほしいです。
からの「Heaven」。やってんな!確実に仕留めにきてるな、ファンを。
荘厳な音色で一瞬騙されかけるけど歌詞がド直球で、傾斜のついたステージで、テミン様マジで…と恐れ慄いてたら「Strings」が想像の100倍やばかった。こちらも初披露で、ある意味今回1番攻めたコレオだと思いました。またテミンの表情演技、少し歪んだウェットな歌声がとっても良くて…テミン🐣「ぼくもう三十路」って言ってたらしいけど、三十路の今だから醸し出される円熟みが素晴らしく良くて。良いしか言ってないけど良かったから良かった。
あと構成の押して引いての妙。オープニング含めての4曲で観衆をガツンと圧倒してから続く3曲でスーッと引き摺り込む。演出担当ファン・サンフン氏の手腕に拍手。(最後のMCでテミンに「きよぉ」「マルそのもの!」と言われてたのノムきよぉ)
このセクションの締めくくりはこちらもまた初披露となる「Not Over You」。照明がブルーに変わり、マイクスタンドが登場。懊悩の夢から醒めたような空気の中始まるテミンの熱唱。やや声が掠れてたり音程が揺らいでるけどそこ含めてライブならではのエモーションが伝わってきました。スタンドパフォーマンスも流石。夢魔から人間に変わったよう。
白黒テミン (9曲目〜13曲目)|白夜
テミンさんほんと出ずっぱりで、またMC中に衣装チェンジ。
🐣「裏で着替えるとみんなと話せないから」なんてノムノムきよぉ。
なんと白シャツも着脱式だったみたいで右手前腕部分を外して黒のレザー風手袋を装着。そしてシャツの上にこちらも黒のダブルライダースジャケット(右手部分は半袖)。どっちも鋲やらハトメがあしらわれ、手袋にいたっては編み込みも。ほんとかっこいい。
が、ここから始まるのがまさかの「She Loves Me, She Loves Me Not」。
ビジョンには歌詞イメージの散る花びら。やけっぱちのような明るさと惨めったらしい暗さが奇妙に同居した音色。力の抜けたスロウなコレオ、少しだけ虚ろなテミンの前に現れる女性ダンサー4人。まーーーーーじで、天才。だって女性ダンサー笑ってるんだよ。これ表情指定入ってるよね?女性陣笑顔なの。"過ぎ去ったその瞬間”とか"みじめな痕跡”とか歌ってるテミンの側でみんな笑顔浮かべてんの。最高すぎん?
そして白昼夢からの白昼へ。「Light」。
暗転明け女性ダンサーに囲まれたテミン、よく見ると
ひ ざ ま く ら
え、ジヒャンちゃんで合ってます?テミンに膝枕してるの。(ストリーミングだとダンサー紹介時にお名前がよく分からなくて…お顔から多分ジヒャンちゃんっぽいけど)※2024/03/08追記:DORAちゃんでした
み み う ち も
ああ、好き。このちょっとモゾモゾする感じ。天才に次ぐ天才の演出。めっちゃファンの心弄んでくるじゃん。
「Light」はここに来てようやく明るくて清涼感のある曲で。と思いきやコレオとテミンの表現がそれを少しズラしてきてるのがエモ。"全部見えるよ”のときのテミンの空虚な笑顔。上手いなぁ。光を見せて陰を匂わせる。愛してます。
そしてここからが怒涛。
「Famous」「WANT」「Danger」というテミンの代表曲のたたみかけ。しかもこれまで1セクション4曲できてたところを1曲追加して合計5曲構成にしてるのがニクい。観客の時間感覚の斜め上をいって「え、まだあるの!?」というサプライズでより盛り上がる。
てか、オープニングからここまでMC以外ずっとステージでパフォーマンスするテミン様の底力…!芸歴15年、ソロで9年選手。とんでもない地力、研鑽。ラストの「Danger」なんてイントロ部分引き伸ばしてここに来てダンスブレイク入れてんの。ショーアップしてんの。かっこいいの。
(余談だけどキングダムで「Danger」やったドボのメンバー2人が観に来てくれてたみたい!あの「Danger」えぐくて、テミンも言及してたよね)
本当、見せつけられた。
赤テミン (14曲目〜18曲目)|孵化
さて、やっとテミンがバックにはけて。(ちなみにダンサー紹介まっっじで全員上手くて、先鋭チームやった。)
正直なとこもうこっちもだいぶ堪能させてもらって…の気持ちだったんですけど「いや、まだアイツ(Guilty)が来てない」と、思ってたら。赤いスポットライトが点滅、ビジョンには何かに亀裂が入っていく映像が流れ…
テミン様逆さ吊り
う っ そ で し ょ
オープニングの逆。ここに来て世界ひっくり返すの!?
体にフィットした赤い衣装はどこか巡礼服のよう。胸元やトップスの裾から赤い紐が垂れ、よく見ると所々レースになって肌が透ける。何より同じ赤色の目隠しが、嗚呼テミン様以外の言葉を吐き出させない。
「Door」。2017年MAMAで披露されてカイベクのカットインが一部で話題になった「Door」。逆さ吊りの背中で始まる。体が安全装置に固定された中での抑制された動き、隠された目元が一層神秘的で。吊物がゆっくり半回転しながら降下する。テミンを迎える4人の男性ダンサーは白い衣装に白い目隠し。彼らに両腕と両足を支えられ、ステージに降り立つテミン。
これまでとは明らかに異なる世界観。
ヘッセのダミアンの有名な一節。ジョンヒョンさんの愛読書で、テムスタにも添えられた
"鳥は卵の中から抜け出ようとたたかう。卵は世界だ。生まれようとする者は、ひとつの世界を破壊せなばならぬ。”
それを具現化してみせた。
(全然関係ないけど、このシーンは絵画「レディ・ジェーン・グレイの処刑」を彷彿とさせる)
目隠しを外し現れる瞳の美しさ。濡れたようなアイシャドウがキラキラで伏し目がちだと本当に映えて。メイクヌナありがとうありがとう。
で、で、で、で
インストこれ元ネタあるのかな、弦楽器で悲しみがクレッシェンドしてくような(音楽的教養皆無)が会場の空気をグッと集約させてからの「Guilty」。ビジョンに映し出される翼。サンフン氏、ノム天才、サランへ。
「Guilty」のカメラワーク、テミンの腹筋なめすぎでしょ。はいいとして、オペラ調?というかこれまた曲のアレンジとコレオの演出が素晴らしく融合してて泣くしかない。
続く「MOVE」。衣装のおかげでテミンの動きのしなやかさ、体のラインの美しさが分かる。
「Night Away」「Blue」はハンドマイクに切り替えてしっとり聴かせて。会場の声援を両手で受け止めるように。
グレーテミン (19曲目〜22曲目)|テミン
アンコール。実は「IDEA」を楽しみにしてたので…「Criminal」の次になかったからいつだろうと思ってたら。まさかまたテミンが上空から現れるとは思わないし。
テミン様、3度目の降臨。
これアンコールなのよ、なぜ今から開演モードみたいな演出してる?と呆気にとられてたら響く「IDEA」のイントロ。ふっざけてるでしょ(大笑い)最高。ここで「IDEA」は狂気の沙汰よね。最高、最高。
もう胸がいっぱいで、パフォーマンス明けはすぐMCで17日なんてテミンちゃんの保護者ミンキーが来てて、また2人が愉快で愛に溢れてて、テミンもチームやファンに愛を伝えて、なんかよく分からんけどずっと最高だったよ。
ラストの3曲(「Pansy」「I Think It’s Love」「Identity」)は、なんというかテミンという存在の虚実皮膜に触れるような、ナイーブで純で。変な話、孵化した鳥がまた卵から生まれなおすような、そんな気分を味わった。最後の1曲が「Identity」だったのは、多分全員にテミンの想いが届いたと、そんな気持ちでした。
▼日本公演の感想はこちら▼