ことばのほとり

新規テミンペンのゆるいオタ日記

ゆるいテミンペンがTXTヨンジュン君の『Guilty』カバーについて思ったこと

The 38th Golden Disc Awardsで披露されたTXTヨンジュン君のテミン『Guilty』カバーについて。

 

ゆるいテミンペンがTXTヨンジュン君の『Guilty』カバーについて思ったこと

Xでもいくつか吐き出したんですが、どうして私が今回のヨンジュン君『Guilty』カバーに感動したのかまとめておきます。

留意点として

✅あくまで一個人の感想
ヨンジュン君の知識がほぼない(ウィジュやニキ君とのダンチャレくらい、めっちゃいい人そうって思ってた)

あと…私不届きなペンなので…テミンの🫧とってないです…(内緒ね)

『Guilty』はテミンの曲、について

GDAで『Guilty』カバーステージが披露されると知った時、正直めちゃくちゃ複雑でした。1番大きかったのは「『Guilty』はテミンの曲なのに」っていう気持ちです。

これは単にテミンがリリースしたから、ではなく、『Guilty』という楽曲がテミンの私小説ともいえる内容だからです。
SHINeeとして15年ソロで9年という時間を芸能界で生きてきたテミンの実体験をベースに、彼のアイディンティティやクリシェ(常套表現)を超える新たな挑戦として発表されたのが『Guilty』です。
MVもコレオもそこを踏まえて制作されてます。
(しかも除隊後ソロ1作目という思い入れもあり)

詳しいことはブログ後半にインタビュー記事の引用をいくつか載せておきますので、よろしければどうぞ。

カバーすることの意味

で。ちょっと話は変わりますがよく芸術は模倣から始まるといいます。この模倣って線をなぞるとか同じ色に塗るとか、構図を真似すること自体が目的ではなく、なぜその表現に至ったのかという深層に辿りつく訓練。技巧の模倣ではなく、思考の模倣。

そこを踏まえて『Guilty』カバー。

前章に述べたように『Guilty』ってテミンの私小説的な曲です。彼の15年…練習生時代をふくめるともっと、の重みによって表現されて初めて成立する曲です。

幼くして芸能界という競争社会に飛び込み、生馬の目を抜くような場所で華々しく成功する者、花開かず去っていく者を見つめながら、私生活に入り込むファン、アーカイブされ続ける半生、付きまとう賛否と成績…そんな中で絶えずアーティストとしてのアイデンティティを模索し研鑽して。

その年月の重みっていくらスキルとセンスがあってもなかなか難しい。その本質を肌で理解してないとどうしても上っ面になると思ったんです。
(Guiltyチャレンジではキャッチーでセンセーショナルなポイントダンスのみにフォーカスされてますが、リソースが限られている+シェアが目的なのであれはあれが正解だと思ってます。)

加えてステージで披露するからには自己流の解釈も要求される。
出演者どうのでなはく、まず企画としてそうとう難しいなって。

どうしてヨンジュン君『Guilty』カバーに感動したのか

長くて申し訳ない。

どうして私が今回のヨンジュン君『Guilty』カバーに感動したのか。

それは、もうヨンジュン君がその困難さを理解し飲み込んだうえで、真摯に誠実に『Guilty』に向き合っていたからに他ならない。

正直、表現的に逃げようと思えばできたと思うんです。ファン受けしそうな悩ましげな表情と仕草でちょっとお腹をみせて。でもしなかった。(お腹は見せてたよ)
そこにテミンへの敬意、ヨンジュン君のアーティストとしてのプライドを感じました。

多分、表に見せている以上にヨンジュン君は『Guilty』、そしてこれまでのテミン作品を研究したと思う。(ヨンジュン君がステージ冒頭で両手首を紐で縛って口でほどいたのはテミンの『Criminal』オマージュです)各種インタビューにも目を通してるはず。

調べて驚いたんですが、TXTって2019年デビューなんですね。それを鑑みると恐らくヨンジュン君って日常的に業界や自らを取り巻く環境を俯瞰的に見つめて問い続けてる、そして思索を深めている方なんじゃないでしょうか。

『Guilty』がテミンの私小説的作品で、ならそこで語られる罪が何か愛が何かは、恐らく同じ業界で生きているヨンジュン君なら感覚的に分かるとは思うんですが、それを受容できてるのがすごいなと思いました。

あとやっぱりいい人そうなんですよね。若いってのもあるんでしょうけど、『Guilty』踊ってるヨンジュン君からは素直な悲しみが感じられるというか。でもその悲しみが綺麗なんですよね。ヨンジュン君の感受性なんだろうな。

テミンへのリスペクトとヨンジュン君のアーティスト性がつまったステージに心打たれました。

 

補足

以下はテミンのインタビュー記事引用です。

v.daum.net

『Guilty』の方向性について

テミンは「今までコンセプチュアルなことを続けてきたが、少しこれをひっくり返して『あ、私自身が経験したようにしてほしい』と思った。日常の中のテミンにこのようなことが起きたと思えば、何か見る方々がもっと真正性があり説得力を持って感じてほしいという気持ちで方向性を定めた。カジュアルで力を抜いたが、ヒップでトレンディな部分を加味した」と説明した。

『Guilty』とタブーについて

「ある人に魅力を感じるということは、あるタブー視されている小さなことを破ること※から始まると思います。例えば、私が踊りながらある表情をしたり、ある動きをする時に反転的に感じられた時、人々に魅力的に感じられると思いました。この「Guilty」という曲を通じて、もう少し果敢に行って、そのどこかクラクラする線まで行って、人々との駆け引きをしたいのです。それだけこれが成功すれば、私という人がもっと魅力的に見えるかもしれない、かっこよく見えるかもしれない…こういう部分をたくさん悩みながら作業した曲が「Guilty」です。」

※テミンはバタイユ著「エロティシズム」からタブーを破るという着想を得て曲に盛りこんでます。

ポイントダンスについて

タブーを破るということ、今回のアルバムで最もよく表現された部分がまさにポイントダンスだ。お腹の方から始まって服の中に手を入れて首を握る振り付けはティーザー映像で公開された時から大きな話題になった。テミンは「この部分が私が言おうとする内容を正確に見せた部分」と挙げ「人の中身を見せるということは事実少し恥ずかしいという気がすることもあり、その一方で気になることもある」と話し始めた。

振付師のキャスパーなどと共同作業し、表現のレベルを絶えず議論した。テミンは「実はこの部分をすごく負担だと感じた方々も確かにいらっしゃるかもしれないが、私が思うにある程度は多くの方々が合理的に『かっこいいな』と感じられる部分だと思う。もう少し行ったらやりすぎたかもしれないし、または私ではなく他の方々がやればまた違う感じだったかもしれない。それでも私がやった時、もう少しギリギリの、ちょうど行く直前まで見せた部分ではないかと思う」と眺めた。

 

MVもついでに。

www.youtube.com

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